着付け師の仕事とは?

お客さんを不快な気持ちにさせない

着付け師の具体的な仕事の内容は、これまで培ってきた知識と教養、さらに着付けのテクニックの限りを尽くして、着物や衣装を、お客さんに美しく着付けることです。

 

仕事の場は、結婚式場やホテル、和装美容室、葬祭場、撮影スタジオ、呉服店への勤務、さらに、資格を取得した教室の講師となるなどさまざまですが、基本的に、お客さんからの依頼によって、着付けをするのが、着付け師です。

 

着付け師の仕事の心得としては、お客さんとしっかりコミュニケーションし、大切な席に臨むお客さんを不愉快な気分にさせることがないように配慮しながら、淡々と着付けを進行させていくことです。

 

着付けの所要時間は、少なくとも1時間あまりはかかりますから、このことは大前提と言えます。

 

着付け教室では“教授”でも、着付る相手は“お客さま”。こちらは“着付けをさせていただく”立場ですから、まずはじめに、そのことを心しておかなくてはなりません。

 

着付け以外にも“仕事”は豊富

ところが、なかなか台本通りにいかないのが、着付けの現場です。時には、着付けに支障が出かねない、お客さんのワガママなどのアドリブが入ることもあります。

 

自分で着付けができないお客さんから、帯はこのように結んでくれと突如希望が入ったりした時、どのように対処しますか?また、お客さんの持参した半衿や長襦袢が化繊ばかりで、腰ひもがすべる原因となることに気づいたら。

 

着付け後に腰ひもがすべるなどして、お客さんが大切な席で恥をかくなどのトラブルが予測できたら、急いで手縫いで留める措置を取るなど、細かな手作業が入る場面も少なくありません。

 

そんな時も、慌てたり、感情を高ぶらせることなく冷静に善処し、着付けを完了することも、仕事の重要な部分です。着付け師は、お客さんを美しく着付けるプロであると同時に、いざという時、心で泣いて、にっこり対処できることも、重要な仕事のうちなのです。